海外FX業者で取引できるCFDは、ゴールド・原油・株価指数・株式などの現物を受け取らず、価格の変化による差額をやり取りする取引です。証拠金を使い、買いからも売りからも取引できますが、予想と逆に動けば損失が発生します。
ゴールドも原油も株価指数も、売買の基本は「買った後に上がれば利益、下がれば損失」です。一方、値動きの理由や1ロットの数量はそれぞれ違います。この記事では、CFDの仕組み、ロット・pipsの読み方、必要証拠金と損益の計算方法を解説します。現物型と先物型の違い、手数料、取引時間も順に確認できます。
- CFDと現物保有・FXの関係
- CFDで取引できる主な銘柄
- ロット・pipsの基本と、必要証拠金・損益の計算方法
- 現物と先物の違い、手数料、取引時間
CFDとは?取引の仕組み
CFDは「Contract for Difference」の略で、日本語では差金決済取引と呼びます。金の延べ棒を受け取ったり、株式そのものを所有したりする代わりに、建てたポジションを決済したときの価格差などを精算します。

買いから入れば値上がりが利益、売りから入れば値下がりが利益になります。どちらも予想と逆に動いた分は損失です。
現物の金や株式を持つ場合との違い
| 比較点 | 現物を購入 | CFD |
|---|---|---|
| 保有するもの | 金・株式などの現物資産 | 対象価格に連動する契約上のポジション |
| 決済の考え方 | 保有資産を売却 | 反対売買などで差額を精算 |
| 必要な資金 | 代金を支払う | 定められた証拠金を差し入れる |
| 株主としての権利 | 株式・保有条件に応じる | 現物株の所有者にはならない |
証拠金に対して取引する金額が大きいほど、値動きによる損益も大きくなります。
FXとの違いは、主に取引する対象
FXはドル円やユーロドルといった通貨ペアを取引します。海外FX業者のメニューで「CFD」と呼ぶのは、ゴールド・原油・株価指数・個別株など、通貨ペア以外の商品です。
どちらも証拠金を使い、価格差で損益が発生する点は共通しています。FXも広い意味では差金決済取引の一種ですが、同じ取引画面でも、銘柄が変われば数量や取引時間は変わります。
CFDで取引できる主な銘柄
ゴールド・銀・原油は商品の価格、株価指数は複数企業の株価をまとめた指数、個別株は1社の株価を対象にします。

| 種類 | 代表的な銘柄 | 何の値動きか |
|---|---|---|
| 貴金属 | ゴールド・銀 | 金・銀そのものの価格 |
| エネルギー | WTI原油・ブレント原油・天然ガス | 原油・ガスなどの資源価格 |
| 株価指数 | 日経225・NYダウ・NASDAQ100 | 国や市場などを代表する複数企業の株価 |
| 個別株 | Apple・NVIDIAなど | 個々の企業の株価 |
| その他 | 銅・小麦・暗号資産など | 各商品や暗号資産の価格 |
ゴールド・銀:金属の価格を取引する
ゴールドは金の価格に連動するCFDです。代表的な表記の「XAUUSD」は、金1トロイオンスを米ドルで表したもの。金融不安やインフレへの備えとして金が買われることがあり、通貨ペアとは違う材料にも反応します。
銀は「XAGUSD」などの銘柄で取引します。宝飾品だけでなく電子部品や太陽光パネルにも使われるため、投資需要に加えて産業の需要も価格を動かす材料になります。同じ貴金属でも、金と銀はいつも同じ値動きになるわけではありません。
原油:WTI・ブレントなどのエネルギー価格を取引する
原油CFDの代表は、米国産原油を基準とするWTIと、北海原油を基準とするブレントです。生産量や在庫、世界の需要、産油国の情勢などで価格が動きます。
同じWTIでも、期限のない現物型と、満期のある先物型があります。数量はバレルを基準にすることが多く、保有期限や価格調整の扱いもゴールドとは異なります。
原油CFDの解説では原油の種類や取引条件を整理しています。XMの銘柄を使う場合は、XMの原油取引ガイドでシンボル、期限、取引時間などを絞り込んで確認できます。
株価指数:1社の株価ではなく、指数の動きを取引
株価指数CFDは、複数の企業の株価から算出する指数を取引します。日経225なら日本株、NYダウやNASDAQ100なら米国株の動きを捉える入口になります。特定の1社を選ぶ個別株と違い、対象となる市場や企業群の値動きをまとめて取引するのが特徴です。
ただし、指数によって組み入れる企業や計算方法が違います。同じ米国株の指数でも動き方は異なり、指数が1ポイント動いたときの損益も銘柄の契約サイズで決まります。
銘柄別の取引条件は、XMの日経225、XMのNYダウ(US30)、XMのNASDAQ100の記事から確認できます。それぞれ現物型・先物型の区分と、必要証拠金や取引時間を見比べてください。
個別株:現物株の保有とは別の取引
個別株CFDは、AppleやNVIDIAなど1つの企業の株価を取引します。企業の決算や新製品、経営に関するニュースが値動きの材料になります。市場全体を見たいなら株価指数、特定の企業に注目したいなら個別株、という違いです。
CFDを買っても株主にはならず、議決権や株主優待は得られません。配当については、現物株の配当ではなく、取引条件に応じた配当相当額の調整として扱います。
XMでの取扱銘柄や取引条件を知りたい場合は、XMの株式取引の解説が入口になります。対応する口座や取引プラットフォームも確認できます。
さらに銘柄を広げたい方は、テーマ型指数・産業金属・米国株の解説へ。AI関連の指数や銅など、どんなニュースが値動きに関係するかを銘柄ごとに紹介しています。
CFDのロット・pipsと必要証拠金・損益の計算方法
CFDの取引では、ロットは「取引する量」、pipsは「価格の値幅」、必要証拠金は「取引に必要な担保」、損益は「売買で増減する金額」を表します。
CFDのロット数の基本
CFDは、同じ1ロットでも銘柄によって取引する数量が違います。1ロット分の数量を「契約サイズ」といい、注文するロット数を掛けると実際の取引数量が分かります。0.1ロットなら1ロットの10分の1、0.01ロットなら100分の1です。
| 銘柄 | 数量・値動きを見るときの基準 |
|---|---|
| ゴールド・銀 | 1ロットが何トロイオンスか |
| 原油 | 1ロットが何バレルか |
| 株価指数 | 1ロットで指数が1ポイント動くと、損益がいくら変わるか |
| 個別株 | 1ロットが何株分に相当するか |
契約サイズはMT4・MT5の銘柄仕様で確認できます。
代表銘柄の数量は、海外FXの1ロット・1pipの一覧と計算方法にまとめています。ゴールドの1ロットについては、ゴールドの1ロットはいくら?ロット計算と必要証拠金で詳しく解説しています。
CFDのpipsの基本
pipsは価格がどれだけ動いたかを表す単位です。
CFDには全銘柄共通の1pipの値幅はなく、銘柄や業者の表記に合わせて読みます。株価指数では指数のポイント差で値動きを示すこともあります。
たとえば、ゴールドの場合は多くの業者で1pip=0.1ドルとして数えています。4000ドルから4100ドルの値動きがあった場合、「100 ÷ 0.1=1000pips」なり、1000pip動いたと計算できます。
代表銘柄の1pipの値幅は、海外FXの1ロット・1pipの一覧と計算方法にまとめています。ゴールドのpipsの数え方は、ゴールドの1pipはいくら?pipsの数え方と損益計算に早見表付きでまとめています。
CFDの必要証拠金の計算方法
必要証拠金は、ポジションを持つために確保する担保です。
まず取引する数量と価格から取引金額を求め、その銘柄に適用されるレバレッジや証拠金率を使って取引に必要な証拠金を計算します。
| 計算方式 | 必要証拠金の求め方 |
|---|---|
| レバレッジで計算 | 取引金額 ÷ 適用レバレッジ |
| 証拠金率で計算 | 取引金額 × 証拠金率 |
たとえば取引金額が10万円なら、レバレッジ100倍で計算する場合は「10万円 ÷ 100=1,000円」。
証拠金率1%で計算する場合も「10万円 × 1%=1,000円」です。
CFDの損益計算の方法
基本は「価格差 × 取引数量」です。買いは値上がり、売りは値下がりが利益になるため、計算する価格の順番を分けます。
| 売買方向 | 価格差による損益 |
|---|---|
| 買いから入る | (決済価格 − 新規価格)× 取引数量 |
| 売りから入る | (新規価格 − 決済価格)× 取引数量 |
たとえば米国株CFDを10株相当、1株100ドルで買い、102ドルで決済した場合は、(102 − 100)× 10=20ドルの利益です。98ドルで決済すれば20ドルの損失になります。(※スプレッドや手数料を含まない)
株価指数は「動いたポイント数 × その取引数量での1ポイントあたりの損益」で計算できます。pipsを使う場合も「動いたpips数 × その取引数量での1pipあたりの損益」と考えます。損益通貨と口座通貨が異なる場合は、口座通貨への換算も必要です。
自分の売買価格で試算したい方は、損益計算機をご利用ください。ゴールドを含む選択式の銘柄について、売買方向・ロット・新規価格・決済価格から計算できます。
CFDの現物と先物の違い
現物型は通常、満期を気にせず保有でき、先物型は決められた期限まで取引する商品です。どちらを選ぶかは、保有したい期間と、その間にかかる費用で考えます。
ここでいう「現物型」もCFDなので、金や株式そのものを受け取るわけではありません。先物型は、限月と呼ばれる決済月ごとの先物価格をもとに取引します。

現物型・先物型のメリットとデメリット
| 比較点 | 現物型CFD | 先物型CFD |
|---|---|---|
| 保有期限 | 通常は満期なし | 満期・最終取引日あり |
| メリット | 満期に合わせた決済や乗り換えが不要 | 日々の持ち越し金利がかからない商品がある |
| デメリット | 支払うスワップ・金利が積み重なると、長期保有の負担になる | 満期を迎えると決済。保有を続けるには乗り換えが必要 |
| 選ぶときのポイント | 決済日を決めずに保有したい場合は、日々の費用を確認 | 満期まで保有したい場合は、売買時と乗り換え時の費用を確認 |
数日以上保有するなら、「売買するときの費用+保有中の費用+乗り換えの費用」を同じ期間で比べると選びやすくなります。
CFDの取引・保有中にかかる手数料
CFDには、売買するときにかかる費用と、ポジションを保有している間に発生する費用があります。短期売買なら売買時の費用、数日以上持つなら保有中の費用も含めて考えます。
売買時の費用:スプレッドと取引手数料
スプレッドは、同じ時点の買値と売値の差です。買うときには買値、売るときには売値が適用されるため、この差が取引のコストになります。
たとえば買値が100.2ドル、売値が100.0ドルなら、スプレッドは0.2ドルです。1株相当を買って、価格が動かないうちに売ると、この差の0.2ドルが損失になります。
取引手数料は、スプレッドとは別に売買ごとにかかる料金です。口座や銘柄によって無料の場合と、取引数量に応じてかかる場合があります。
ゴールドなどのスプレッドや手数料込みの取引コストは、海外FXのスプレッド比較で業者・口座ごとに比べられます。
保有中の費用:スワップ・金利
日をまたいで保有すると、スワップや金利相当額が発生する商品があります。買い・売りで金額が違い、支払いになる場合も、受け取りになる場合もあります。
たとえば1日200円の支払いが続くなら、10日分で2,000円です。保有期間が長くなるほど、値動きによる利益から差し引かれる金額も増えます。(※金額が一定とした例)
銘柄ごとの買い・売りのスワップは、海外FXのスワップポイント比較に円換算の一覧でまとめています。
配当相当額・価格調整は手数料と分けて見る
配当相当額や価格調整は、口座に加算・減算される調整額です。取引にかかった手数料と分けて、損益にどう反映されたかを見ます。
| 調整の種類 | 内容 |
|---|---|
| 配当相当額 | 株式や株価指数の配当に伴う調整。買い・売りなどの条件で受け取り・支払いが変わる |
| 価格調整 | 参照する先物の変更などで生じる価格差を調整するもの |
損益通貨と口座通貨が違う場合は、通貨換算の条件も費用に関係します。業者ごとの条件は、海外FXのCFD取引条件の比較にまとめています。
CFDの取引時間
ゴールド・原油・主要な株価指数のCFDは、平日ほぼ24時間取引できるものが多く、通常は土日がお休みです。個別株CFDは、対象の株式市場が開いている時間を中心に取引します。
※サーバー時間0時からのメンテナンス時間の間は取引できません。
銘柄ごとの取引時間の目安
| 銘柄 | 通常の取引時間 |
|---|---|
| ゴールド・銀 | 平日ほぼ24時間。毎日短い休止時間がある |
| 原油 | 平日の長い時間帯。WTI・ブレント、現物型・先物型で時間が異なる |
| 日経225・NYダウなどの株価指数 | 平日ほぼ24時間取引できる商品が多い。株式市場が閉まった後も取引できる |
| 日本株・米国株などの個別株 | 対象の株式市場の営業時間が中心。米国株なら日本時間の夜から翌朝 |
祝日などで対象市場が休場する日は、CFDも休止・短縮取引になることがあります。
具体的な時間帯は、XMの原油取引ガイド、XMの日経225、XMのNYダウで、銘柄ごとに確認できます。個別株の取引条件はXMの株式取引の解説にまとめています。
仮想通貨や週末対応ゴールドは土日も取引できる
平日に時間を取りにくい人も、週末対応の銘柄なら土日に売買できます。たとえばXMは、仮想通貨の週7日24時間取引を案内しています。
ゴールドでは、XMやEXNESSがGOLD24-7を提供しています。通常のGOLDとは別銘柄で、MT5から土日も取引できます。
夏時間・冬時間と日本時間の読み替え
米国や欧州が夏時間になると、日本時間での取引開始・終了が1時間早まる商品があります。日本には夏時間がなく、海外との時差が変わるためです。
MT4・MT5がGMT+2のサーバー時間なら、日本時間は表示時刻の7時間後です。GMT+3なら6時間後なので、画面の15時はそれぞれ日本時間の22時・21時になります。
MT5で自分の銘柄の取引時間を確認する方法
PC版MT5では、気配値表示の銘柄を右クリックし、「仕様」→「セッション」を開きます。曜日ごとの開始・終了時刻は「取引」の欄に表示されます。
表示はサーバー時間なので、日本時間に換算して読みます。祝日の臨時変更は、業者のお知らせに掲載されます。
CFDのよくある質問
参考資料:IG証券「CFDの仕組み」/OANDA証券「CFDの基礎」/XMTrading「取引条件」/GMO外貨「金」/GMO外貨「銀」/GMO外貨「WTI原油」/OANDA証券「商品CFD」/MetaTrader 5「銘柄仕様・取引セッション」/MetaTrader 5「証拠金計算」/GMO外貨「CFDの費用」/OANDA証券「商品CFDの取引時間」/XMTrading「取引時間の確認」/日本取引所グループ「株式の取引時間・休業日」/IG証券「祝日の取引スケジュール」。




