海外FXに仮想通貨で入金する方法は、日本の取引所から直接送金できないケースがほとんどです。これはトラベルルールの影響で、国内取引所が送金先を制限しているためです。
この記事では、日本から海外FXに仮想通貨で入金する方法として、トラベルルールの対策や送金におすすめの仮想通貨を解説します。
- 日本から直接送金できない理由と対策
- 海外取引所経由・個人ウォレット経由の入金ルート
- 各ルートの手数料・速度・リスク比較
- 送金におすすめの仮想通貨
- 入金時の注意点
海外FXの仮想通貨入金とは
海外FXの仮想通貨入金とは、ビットコインやUSDT(テザー)などの暗号資産を使って、海外FX口座に資金を入金する方法です。
従来の銀行送金やクレジットカード入金に代わる手段として、多くの海外FX業者が対応を進めています。
仮想通貨入金のメリット
仮想通貨での入金は以下のメリットがあります。
- 入金手数料が安い(多くの業者で無料)
- 反映が早い(数分〜1時間程度)
- 土日祝日でも入金できる
- 入金上限が高い、または無制限の業者が多い
XMやExness、HFMなど主要な海外FX業者のほとんどが仮想通貨入金に対応しており、USDT・ビットコイン・イーサリアム・リップルなど複数の通貨から選べます。
正直、仮想通貨に慣れていない人にとっては最初のハードルが高く感じるかもしれませんが、一度やり方を覚えてしまえば、銀行送金よりもずっと手軽に入出金できるようになります。
特に入金スピードの速さが大きなメリットで、海外FX口座への入出金が数分で完了するため、海外FXにありがちな入出金の不安から解放されます。
日本から仮想通貨入金する際の問題点

日本から海外FXに仮想通貨で入金しようとすると、多くの人がつまずくポイントがあります。それは「日本の取引所から海外FX口座に直接送金できない」ということです。
これはトラベルルールという規制が関係しています。
トラベルルールとは
トラベルルールとは、仮想通貨を送金する際に、送金元と送金先の情報を通知・共有することを義務付けたルールです。マネーロンダリングやテロ資金供与を防ぐ目的で、FATF(金融活動作業部会)が各国に導入を求めています。
日本では2023年6月から施行されており、国内の暗号資産交換業者はこのルールに従う必要があります。
ただし、トラベルルール自体は「送金先の情報を共有する」というルールであり、送金を禁止しているわけではありません。問題は、日本の取引所がどのように対応しているかです。
なぜ日本の取引所から直接送金できないのか
日本の取引所の多くは「許可リスト方式」を採用しています。これは、事前に審査した送金先にしか送金できない仕組みです。
海外FX業者は暗号資産交換業者(VASP)ではなくFXブローカーなので、このリストに載っていません。そのため、bitFlyerやCoincheckなどの国内取引所から、XMやExnessなどの海外FX口座に直接送金することはできません。
仮想通貨入金の具体的なルート
日本の仮想通貨取引所から海外FXに直接送金できない以上、別のルートを使う必要があります。
海外FX会社に仮想通貨で送金する主なルートは2つあります。
ルート①:海外取引所経由で入金
海外取引所経由で入金する方法は、国内取引所で仮想通貨を買って入金する場合と、直接海外取引所で購入して入金する場合の2パターンあります。
パターンA:日本の取引所から送金する場合
- 日本の取引所で仮想通貨を購入
- 海外取引所(Bitgetなど)に送金
- 海外取引所から海外FX口座に送金

パターンB:海外取引所で直接購入する場合
- クレカを使って海外取引所で仮想通貨を購入
- 仮想通貨を海外FX口座に送金

パターンBがシンプルで簡単ですが、クレカ購入は手数料が3%程度かかること、また手持ちのクレカが対応していない場合がある点に注意が必要です。
また、注意点として、Bybitは2026年に日本向けサービスを終了しており、Bitgetも金融庁から警告を受けています。海外取引所はいつサービスが使えなくなるかわからない懸念があります。
ルート②:個人ウォレット経由で入金
個人ウォレットを経由して送金する方法は以下のように行います。
- 日本の取引所で仮想通貨を購入
- 個人ウォレット(メタマスクなど)に送金
- 個人ウォレットから海外FX口座に送金

個人ウォレット(MetaMaskやTrust Wallet)はトラベルルールの対象外なので、日本の取引所から問題なく送金できます。個人ウォレットであれば規制の影響を受けにくく、長期的に安定して使えるのがメリットです。
一方で、個人ウォレットは、設定や使い方を覚える必要があり、シードフレーズ(復元用の単語)の管理も自己責任です。暗号資産の初心者には少しハードルが高いかもしれません。
- MetaMask:ETH系のみ対応、最も有名
- Trust Wallet:マルチ通貨対応
- XUMM(Xaman):XRP専用、Ripple公式推奨
各ルートの比較
| 項目 | 海外取引所経由 | 個人ウォレット経由 |
|---|---|---|
| 手軽さ | ◎ 簡単 | △ やや手間 |
| 規制リスク | △ サービス停止の可能性 | ◎ 影響を受けにくい |
| おすすめの人 | 今すぐ手軽に始めたい人 | 長期的に安定して使いたい人 |
海外取引所経由は、普通のWebサービスと同じ感覚で使えるので初心者でも始めやすいです。ただし、Bybitのように日本向けサービスを終了するケースもあり、いつ使えなくなるかわからないリスクがあります。
個人ウォレット経由は、ウォレットの設定やシードフレーズの管理など最初に覚えることがあります。ただし、一度使い方を覚えてしまえば、規制の影響を受けにくく長期的に安定して使えます。
どちらが正解ということはありません。今すぐ手軽に始めたいなら海外取引所経由、長く使い続けることを考えるなら個人ウォレット経由がおすすめです。
海外FXの入金におすすめの仮想通貨4選
仮想通貨入金に使う通貨は、どんな方法で入金するかによっておすすめが変わります。
ルート①(海外取引所経由)なら価格変動リスクのないステーブルコイン(USDTやUSDC)が便利ですが、ルート②(個人ウォレット経由)では、利用するウォレットがその仮想通貨に対応しているかも重要になります。
XRP(リップル)|手数料最安・送金最速
XRPは送金手数料が約0.05円と最も安く、送金時間も最速です。日本の取引所(bitbank、SBI VCトレード、GMOコインなど)で購入できるため、送金に最適な通貨といえます。
ただし、価格変動リスクがあるのと、MetaMaskには対応していないため、Trust WalletやXRP専用のXUMM(Xaman)を使う必要があります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 送金手数料 | 約0.05円(最安) |
| 送金時間 | 3〜5秒 |
| 日本での購入 | ◎ 多くの取引所で可能 |
| 価格変動 | あり |
| 対応ウォレット | Trust Wallet、XUMM |
| 対応ブローカー | XM、Exness |
- 手数料を最小限に抑えたい人
- 価格変動リスクを許容できる人
- Trust Walletを利用する人
USDC|日本で買える米ドル連動ステーブルコイン
USDCは1USDC=1米ドルに連動するステーブルコインで、価格変動リスクがありません。2025年3月からSBI VCトレードで取り扱いが始まり、日本の取引所で購入できる唯一のドル建てステーブルコインとなっています。
SBI VCトレードではERC20のみ対応しており、手数料はETHと同程度(数十円〜)です。また、日本ではステーブルコインの1回あたりの移転額が100万円に制限されています(資金決済法)。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 送金手数料 | 数十円〜(ERC20) |
| 送金時間 | 数分〜 |
| 日本での購入 | △ SBI VCトレードのみ |
| 価格変動 | なし(1USDC=1USD) |
| 対応ウォレット | MetaMask、Trust Wallet |
| 対応ブローカー | XM、Exness |
- 価格変動を避けたい人
- 日本の取引所で完結させたい人
USDT(テザー)|対応ブローカー最多・海外取引所向け
USDTは1USDT=1米ドルに連動するステーブルコインで、海外FXブローカーの対応数が最も多い通貨です。手数料はネットワークによって異なり、TRC-20で約1ドル、ERC20で数十円〜が目安です。
ただし、日本の取引所ではUSDTを購入/売却できないため、出金時は個人ウォレット内でのスワップまたは海外取引所で両替が必要になる点に注意しなければなりません。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 送金手数料 | 数十円〜(ERC20) |
| 送金時間 | 数分〜 |
| 日本での購入 | × 不可 |
| 価格変動 | なし(1USDT=1USD) |
| 対応ウォレット | MetaMask(ERC20)、Trust Wallet(TRC-20) |
| 対応ブローカー | ほぼ全て |
- 価格変動を避けたい人
ETH(イーサリアム)|汎用性が高く既存保有者向け
ETHはほぼ全ての海外FXブローカーが対応しており、MetaMask・Trust Walletの両方で使える汎用性の高い通貨です。
以前はガス代(手数料)の高さがネックでしたが、現在は過去5年で最安水準まで低下しており、送金手数料は数十円程度で済みます。価格変動リスクがあるものの、すでにETHを保有している人や、MetaMaskをメインで使っている人には使いやすい選択肢です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 送金手数料 | 数十円〜(2025年は低水準) |
| 送金時間 | 数分〜 |
| 日本での購入 | ◎ 多くの取引所で可能 |
| 価格変動 | あり |
| 対応ウォレット | MetaMask、Trust Wallet |
| 対応ブローカー | ほぼ全て |
- すでにETHを保有している人
- 価格変動を許容できる人
- MetaMaskを利用する人
ルート別・通貨の選び方まとめ
入金ルートと仮想通貨の相性をまとめました。まず、各通貨の基本情報を確認しましょう。
| 通貨 | 送金手数料 | 価格変動 | 日本で購入 | 日本で売却 |
|---|---|---|---|---|
| XRP | 約0.05円 | あり | ◎ | ◎ |
| ETH | 数十円〜 | あり | ◎ | ◎ |
| USDC | 数十円〜 | 米ドル連動 | △ SBIのみ | △ SBIのみ |
| USDT | 数十円〜 | 米ドル連動 | × | × |
個人ウォレット経由(ルート②)を検討している場合は、ウォレットの対応状況も確認しておきましょう。
| 通貨 | MetaMask | Trust Wallet |
|---|---|---|
| XRP | × | ○ |
| ETH | ○ | ○ |
| USDC | ○(ERC20のみ) | ○ |
| USDT | ○(ERC20のみ) | ○ |
入金ルートとの相性は以下の通りです。
| 通貨 | ルート①海外取引所経由 | ルート②個人ウォレット経由 |
|---|---|---|
| XRP | ○(価格変動リスク) | △ MetaMask利用不可 |
| ETH | ○(価格変動リスク) | ○ 最適 |
| USDC | ○(非対応FX業者がある) | △ SBI+ERC20限定 |
| USDT | ○(全FX業者で取り扱い) | × 日本で買えない |
入金にどの仮想通貨を選ぶべきか迷ったら
- 価格変動を避けたい → USDT,USDC
- すでにETHを持っている →ETH
- 手数料を最安に → XRP
- 手数料を最小限にしたい → XRP
- MetaMaskを使いたい → ETH
- 価格変動を避けたい+SBIを利用 → USDC

入金速度に関してはXRPが最速と言われますが、実際にはブローカー側の入金確認処理の時間がかかるため、体感的にはUSDTでもそれほど変わりません。いずれも15分程度で着金します。
仮想通貨入金の注意点
仮想通貨入金は便利な反面、ミスをすると送金した資金を失うリスクもあります。入金前に以下の点を確認してください。
送金アドレス・ネットワークの間違いに注意
仮想通貨の送金で最も気をつけたいのが、送金アドレスとネットワークの選択ミスです。
間違ったアドレスに送金したり、ネットワーク(ERC20、TRC-20など)を間違えると、資金を失う可能性があります。復旧できるケースもありますが、手続きに時間がかかったり、対応してもらえない場合もあるため、送金前の確認は必須です。
送金前には必ず以下を確認してください。
- 送金先アドレスをコピー&ペーストで入力(手入力は厳禁)
- ネットワークが送金元と送金先で一致しているか
- XRPの場合は宛先タグ(Destination Tag)の入力も必須

初めて送金する場合は、少額でテスト送金をして着金を確認してから本送金を行いましょう。
最低入金額はブローカーごとに異なる
仮想通貨入金の最低入金額は、ブローカー・口座タイプ・通貨によって異なります。最低入金額を下回ると入金手続きができないため、事前に確認しておきましょう。
| ブローカー | 最低入金額 |
|---|---|
| XM | 1万円相当 |
| Exness | 10ドル相当 |
| HFM | 30ドル相当 |
※口座タイプによっても異なります。最新情報は各ブローカーの公式サイトでご確認ください。
出金時のルールも確認しておく
多くの海外FXブローカーでは、入金方法と同じ方法での出金しなければならない出金ルールがあります。
仮想通貨で入金した場合は仮想通貨で出金することになりますが、入金時と異なる通貨でも出金できます。例えばXMの場合、USDTで入金してもXRPやETHで出金が可能です。
出金時にどの通貨が選べるかはブローカーによって異なるため、事前に確認しておきましょう。
よくある質問(FAQ)




